インターネットの基礎
1、ネットワークとは

 コンピューターのネットワーク (network) というのは、複数のコンピューターをつなぎ合わせ情報をやりとりする仕組みです。つまり複数のコンピューターが一定のルールでつながったものが「ネットワーク」です。
2、インターネットとは

 インターネット(Internet)は、地域や国をまたぎ、世界規模でコンピューター同士を接続した巨大なコンピューター・ネット・ワークです。コンピューターをつないだだけでは全体として機能しません。そこには世界で共通のプロトコル=ルール(約束事)が必要になります。

メーカーや機種を問わず情報交換ができるようにしたルールが、
「プロトコル」と言われるものです。

3、プロトコル(protocol)とは

 通信プロトコルは、伝送路の物理条件、伝達、相手の特定、情報表現の4つの基本要素より成り立っている。

伝送路の物理条件
コネクタの形状と電気特性や光学波長、変調方式、周波数帯等を規定。
伝達
伝達に関する要素として、は信号にどのように「1」と「0」を割り当てるのかといった「符号化コード」から始まって、「同期」、「アクセス制御」などの各方式の規定が含まれている。
相手の特定
複数の端末が接続されるネットワーク上では送信先を特定する必要があり、1つの端末には、MACアドレスやIPアドレスのような複雑な取り決めが規定されている。
情報表現
ビットの羅列を有効な情報として通信するために、情報の表現ルールを相互に取り決める必要があり、今では多くが8ビットで区切られたASCIIコードを文字コードとして使っていることが多く、日本ではシフトJIS等も使用される。また、文字の組み合わせでコマンドとする取り決めや、データそのものの表現方法も詳細な規定がある。

IPアドレス

 インターネット通信では、ネットワーク上のコンピュータ1台1台を識別するために、IPアドレス と呼ばれる番号が付与され、あなたのPCにも固定アドレスが付与されているとかの様に一般的には言われていますが!

 IPアドレスは日本ではJPNIC(Japan Network Information Center)が管理しています。企業のサーバなどのコンピュータには、それぞれ違った固定IPアドレスが割り振られています。個人のPCでも本来はJPNICに申請を行い、自分専用のアドレスを取得するのですが、それではあまりにも面倒ですから、実際にはプロバイダに接続するたびに、プロバイダがプールしているグローバルIPアドレスを割り当ててもらっている形になります。

 通常は、ルータからPC側はモデムが割り当てるプライベートIPアドレスが多く、「10.x.x.x」、「172.16.x.x~172.31.x.x」、「192.168.x.x」などのIPアドレスなら、LAN内で自由に使ってよいことになっています。

 会社内部でLANでサーバなどに接続する場合にはこのIPアドレスの知識が必要ですが、個人でメールやウェブを使うには、あまり深い知識は必要ありません。

 現在のIPv4では、32ビットの数値で識別できる上限である約43億台(2の32乗)までしか一つのネットワークに接続することができず(実際の運用ではこれより少なくなる)、インターネットで利用するIPアドレスが足りなくなることが懸念されている。

 次世代のIPv6では128ビットのIPアドレスが使われ、IPv6に移行すれば当分のあいだIPアドレスが足りなくなる心配はなくなると言われている。

 表示するには、スタート→設定をクリックし、ネットワークとインターネットをクリック


少し下を表示させ、ネットワークのプロパティ表示をクリックします。これでIPアドレス等が表示されます。

無線LANの方は、少し下を表示させ、名称:Wi-Fiを表示させます。


DNSサーバ

 インターネット上でのコンピュータの名前にあたるドメイン名を、住所にあたるIPアドレスと呼ばれる4つの数字の列に変換するコンピュータ。

 個々のネームサーバは自分が管理するネットワークに接続されたコンピュータのドメイン名とIPアドレスの対応表を持っており、外部からの問い合わせに答える。

 インターネットには無数のネームサーバが存在しており、ドメイン名に対応した階層構造になっている。最上位に位置するネームサーバは「ルートサーバ」と呼ばれ、全世界に13台が分散配置されている。

 全世界のネームサーバが連携してドメイン名とIPアドレスを対応させるシステムを「DNS」(Domain Name System)と呼ぶため、ネームサーバは「DNSサーバ」とも呼ばれる。


4、プロバイダー
インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)


 電話回線やISDN回線、ADSL回線、光ファイバー回線、データ通信専用回線などを通じて、顧客である企業や家庭のコンピュータをインターネットに接続する接続業者です。
プロダイダーと契約する
 ・ユーザー名
 ・パスワード
 ・アクセスポイントなど
・通常はプロバイダーからレンタルで提供される
 モデムへの設定でインターネットへの接続が許可
 されます。
・従って契約解除するときには、モデムを返却します。
 付加サービスとして、メールアドレスやホームページ開設用のディスクスペースを貸し出したり、オリジナルのコンテンツを提供したりしている業者。

5、接続回線について
ADSLは、一般家庭にある電話回線(アナログ)を利用した高速インターネット接続サービスです。
上り⇒5Mbps 下り⇒50Mbps 通信速度が非対称であることから、Asymmetric Digital Subscriber Line
(非対称デジタル加入者線=ADSL)と言います。(電話局からの距離が約6~7km以内)
電話回線(アナログ=33.6Kbps)  


ADSLの速度とNTT収容局からの距離:電話局から2㎞以上離れると高速契約の意味がなくなる

 これに対して光回線では、最近は上り・下り共に1Gbps~2Gbpsの超高速通信なので、動画を見るのもダウンロードもスムーズです。


6、インターネットで受けられるサービス

電子メール(E-mail)
 電子メールは、インターネットの初期から最も広く利用されているサービス。

ネットワーク・ニュース(news)
 通常の新聞と異なるのは、誰か特別な編集者が記事を書いているわけではなく、読者の「投稿」によって全ての情報が作られる。ネットワーク・ニュースには数多くの「ニュース・グループ」と呼ばれる分類がありあす。

ファイルの転送(FTP)
 遠く離れた場所にあるコンピュータから、必要なファイルをコピーしたり、逆に送りたい場合に利用されるのが FTP (File Transfer Protocol)と呼ばれるツール。

マシンへのログイン(telnet)
 遠く離れた場所のコンピュータに、リモート・ログインすることも可能です。

データを捜すサービス
 新しい情報のある場所へ積極的にアクセスできる情報検索のツール。

マルチメディア情報の網の目(WWWサーバー と ブラウザ)
 WWWのサービスは、インターネット上に情報を提供する無数のWWW(World Wide Web)サーバーとブラウザのシステム。


7、ブラウザの種類

 Webページを閲覧するためのアプリケーションソフト。ブラウズ (browse=拾い読みする、品物をぶらぶら見て歩く)ような意味がある。

 日本では、従来はMicrosoftの
Internet Explorer (IE)が9割ほどを占めていましたが、現在ではWindows10でデフォルトで割り当てられているEdgeやGoogle Chromeの利用者が多くなりMozilla FirefoxOperaSoft Opera、Apple Safariなども使われています。

・IE(Internet Explorer) 現時点での最新VerはIE11
 IE10から他社のブラウザとの応答速度の劣勢を改善するために、IE9までに対応していた機能を削ったため、今までの機能が働かなる場合がある。MSはWindows10ではEdgeを推奨している。

・Edge
 IEは遅いという劣勢から、Windows 10で新たに採用されたブラウザ。2020年8月時点では、エンジンはChromeと同じ

・Chrome(クロム)
 グーグル社が開発したWebブラウザ。

・Firefox(ファイアフォックス)
 Mozilla Foundationが開発をしているオープンソースのWebブラウザ。

・Opera(オペラ)
 ノルウェーのOpera SoftwareがリリースしているWebブラウザ。小型の画面でもWebデザインを崩さずに表示できる。Windows、Mac、LinuxといったPCはもちろん、携帯電話やPDAなどのモバイル機器に搭載されている。

・Safari(サファリ)
 アップルが開発したMac用Webブラウザで、Windows用も公開されている。

・NN(Netscape Navigator)
 Netscape Communications Corp.開発のWebブラウザで、20年以上前には私も使用していましたが、2008年に開発・サポートが終了した。

8、ホームページのアップロードとダウンロード

 ホームページのデータを自分のパソコンに作成しただけでは、他の人からは見る事が出来ません。

 作成したデータはサーバーという、他の人が閲覧できる場所にコピーを作成して公開することで、インターネット経由で皆さんが見ることができるようになります。

 この様にパソコンからサーバーにファイルのコピーを転送して作ることを、アップロードと言います

 公開サーバーは、皆さんが契約されたインターネットプロバイダーのサーバーにも有りますが、ある程度ファイル容量が大きくなると、ほとんどが有料です。

 ある程度の広告の転載を許せば、1GBというファイル容量でも無料で貸してくれる業者があります。

 たぶん皆さんもこのような無料サーバーを借りる事になると思います。

 下図は皆さんのパソコンとサーバーの関係を示す図です。
  
 あらかじめサーバーを運用する業者に、ホームページ設置の許可を得ると同時に、サーバーへのアクセス許可を得る必要があります。

 その後、図のように皆さんのパソコンからファイル転送(FTP)ツールを使用してプロバイダー経由でサーバーにデータを送ります。もちろん、あなたにはサーバーからファイルを削除する権利も与えられています。

 この操作により、だれでも、あなたのホームページを見る事が出来るようになります。

 例えば、あなたのパソコンのデータが壊れたあるいは誤って消してしまった場合には、逆ルートでサーバーからパソコンにファイルを取り込むこともできます。この操作をダウンロードと言います。
9、セキュリテイー

・ウィルス
 他人のコンピュータに勝手に入り込んで悪さをするプログラム。
画面 表示をでたらめにしたり、無意味な単語を表示したり、ディスクに保存されているファイルを破壊したりします。ウィルスはインターネットからダウンロードしたファイルや、他人から借りたUSBなどを通じて感染します。

 最近ではe-mailを介して感染するタイプのウィルスが増えており、大抵は使用者の知らないうちに感染します。またウィルスに感染したことに気づかずにコンピュータを使用し続けると、他のコンピュータにウィルスを移す危険性もあります。

 Windows vista以降は予めWindows Defenderというセキュリティーソフトが標準でWindowsに組み込まれているが、スパイウェアの検出・削除に特化しているため、コンピュータウイルスなどに対応することはできない。

 セキュリティソフトの御三家とは
「シマンテック(ノートン)」「トレンドマイクロ(ウイルスバスター)」「McAfee マカフィー」。この他に「カスペルスキー」とか「ゼロ」があります。

・SSL(Secure Sockets Layer)
 WWWブラウザとWebサーバの間に行き来する情報を、暗号化するための通信手段。